免疫グロブリン療法(IVIG)の機序のイメージと適応疾患のゴロを考えてみました。
こんにちは、あずまです。
免疫グロブリン療法(IVIG)の機序・適応についてまとめてみたいと思います。
免疫グロブリン療法(IVIG)とは
まず免疫グロブリン療法は、γグロブリンを大量に静脈注射する治療法です。
γグロブリン大量療法、IVIg、免疫グロブリン大量療法など色々な言い方をされる事があります。
医師国家試験の過去問では、「免疫グロブリン大量(静注)療法」の名称で使用されていることが多いようです。
免疫グロブリン療法(IVIG)の機序
機序は詳しくはわかってないが、ある程度の免疫抑制・調整効果があります。
Fcγレセプターのブロックや、炎症性サイトカインの抑制など色々な作用機序が関わっているとされていますが、詳細はまだ明らかではありません。
結果としては、ある程度の免疫抑制・調整作用があります。
「ある程度」と言うのは、免疫抑制が強力すぎて易感染状態になるほどではない。と言う意味です。
実際に、IVIGの副作用に易感染性は載っていません。
「免疫抑制効果を期待したいが、ステロイドほど副作用が強いのはしたくない。そういった疾患で、IVIGをやってみたところ成績がよかったものを適応としている」
というイメージを私は持っています。
専門家の方からすると適当なイメージに思えるかもしれませんが、とりあえず私はこんなイメージを持っています。
信じすぎずに、「こう思ってる人もいるんだな」程度に受け取っていただけたらと思います。
ふわっとした書き方になっていますが、機序が不明なのでご容赦ください。
免疫グロブリン療法(IVIG)適応疾患は国試的には3つ。余裕があったら8つまで。
下記のサイトによると、現時点でIVIGの適応となっている疾患は8つあります。
(参考:http://www.ketsukyo.or.jp/plasma/globulin/glo_07_02.html#headarea)
- ITP(免疫性血小板減少性紫斑病)
- 川崎病
- ギランバレー症候群
- 天疱瘡
- Churg-Strauss症候群
- 多発性筋炎/皮膚筋炎
- 重症筋無力症
- 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(+Fisher症候群)
ここ数年の過去問で問われているのは、ITP、川崎病、ギランバレー症候群なので、まずはこの3つを覚えればまずは安心ラインだと思います。
不安な方は、もっと覚えるのもいいかもしれません。
免疫グロブリン療法(IVIG)適応疾患。覚え方のイメージ?
Ⅱ型アレルギー系のもの
Ⅱ型アレルギーは抗体が細胞に結合して起きるものです。
上記の疾患の中では、ITP、重症筋無力症、天疱瘡があります。
誤った自己抗体(免疫グロブリン)が細胞に結合して悪さをしているわけです。
その自己抗体と細胞との結合を外すため、大量の免疫グロブリンを投与しているとイメージできます。
Ⅱ型アレルギー以外のもの
Churg-Strauss症候群、多発性筋炎/皮膚筋炎、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、川崎病があります。
残念ながら、私には特に覚えるためのイメージは思いつきません。
良い感じに免疫機能を調節している感じですかね。
頑張って丸暗記するしかなさそうです。
ギランバレー症候群を覚えることができたら、その類似疾患(免疫性の脱髄性ニューロパチー)としてFisher症候群と慢性炎症性脱髄生多発ニューロパチーもついでに繋げることができそうです。
免疫グロブリン療法(IVIG)適応疾患の語呂合わせ
よくわからないものの暗記は、語呂合わせに頼るのが一番です。
語呂は「可愛いPCアイコン、まじで嫌い」を考えてみましたがどうでしょう。
!?
可愛い⇨川崎病
P⇨PM/DM(多発性筋炎/皮膚筋炎)
C⇨Churg-Strauss症候群
アイ(コン)⇨ITP(免疫性血小板減少性紫斑病)
まじ⇨MG(重症筋無力症)
で⇨天疱瘡
嫌い⇨ギランバレー症候群
PCのアイコンにはかわいそうですが、我ながらいい感じにできた気がします。
ギランバレーさえ出れば、Fisher症候群と慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーは思い出せると思います。
機序がよくわかっていないものは、語呂合わせが一番コスパが良いです。